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こんにちは、毎日高校球児に元気を頂いているとりやです。
みんな一生懸命やる姿はすてきです。


インテの新刊入稿完了しましたー!!
どうか変なミスしていませんように…(-人-)
昨日表紙が完成してバナーをそれに変えたのをブログに書こうとしたら
また込み合っていて投稿しようとした書き込みが全部消えてやさぐれました…。
詳細はまた今度イベント情報といっしょにアップしますが、
本を作る前に携帯でぽちぽち打ってるSSがありますので
続きからその今回の元ネタになったSSを載せておきます。
よろしければどうぞ~^^


ということで明日からは采配オンリーに向けての原稿頑張ります!
もうトップに貼っているのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが
こちらではご報告してなかったので一応ご報告を…
前回参加させていただいた采配アンソロの第二弾、
「天下分け目の言ノ葉合戦」に参加させていただくことになりました。
執筆者一覧を拝見してガクブルしております…。ふぉおなにこの神一覧…!!
拙いながら精一杯がんばりますので宜しくお願いいたします!><

9月末ごろの忍オンリーにはオフ本は無理そうですので、コピー本でもちょっと作れたらなあと思ってます。
もちろん雑伊です←





ちょっとした雑伊SS




―――雑渡さん。
遠慮がちに伊作が呼び掛けると、そのまだ幼い体を抱きしめて放さない大の大人はなんだいと大層嬉しそうに応えた。
「もう発たないと」
「ま、そう言わずに」
伊作の言葉をのらくらと躱して笑う。今日はゆっくりできないと言っていたのは彼の方だというのに。いつもきちりと顔に巻かれた包帯が緩んで、使い物にならない左目が覗いた。
「包帯も新しいものに交換しますね。ほら、起きましょう」
無理矢理男の太い腕を押し退けて、乱れた夜着の前を直す。その動作を男はやさぐれた様に眺めていた。
「行きたくないな」
「お仕事でしょう?」
「うん」
「代わりもきかないんでしょう?」
「うん」
「皆さん困っちゃいますね」
「敵は喜ぶよ」
「貴方の部下の方々にはお世話になってますから、僕のせいでご迷惑をかけたら申し訳が立ちません」
「そういうもの?」
「そういうものです」
無粋な問答をしながらも、伊作の手は器用に包帯を紡いでいく。
分かった、と雑渡は口を尖らせた。
「またすぐ戻ってくる」
その様子がまるで子供のようで、伊作は笑いながら戻る場所は城でしょうにと窘めた。
「君、城に来てくれるの?」
私の帰る場所になってくれるって言ったくせに。首を傾げてひび割れた口が笑う。他者が見れば気味が悪い挙動も、伊作の目には微笑ましく映った。厳しくやり返すつもりでいたのに、つい口の端が綻んでしまう。

「そこまで」
天井裏から声がした。
「居たのかい」
呆れたように雑渡が上を見上げて肩を竦める。どうせ知っていたくせにわざとらしいと思いつつ諸泉は言葉を続けた。
「夜明け前までにあちらに着きませんと」
せっつかれて、重い腰を上げる。
「それじゃあね、伊作君」
お別れの口づけを落として、雑渡は闇に溶けた。

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