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キャラの名前も10人くらいしか把握してないけど頑張って計算してきます!
間違えないようにがんばります…。
続きから、かなーり前にちょろっと書いていた子高虎のSSの書きかけがございます。
とても完結できる自信がございません\(^p^)/
なので中途半端なところで終わっておりますので、よろしければ…
俺は何も悪いことはしていない。
そりゃ殺生を犯したとか人を騙したとかこれまでの罪咎を責められたら何も言えないが、今回に限っては完全な被害者だ。
なぜなら、朝起きたら勝手に体が縮んでいたのだから。
いつも通り独り寝の布団の中で目を覚まして、なんだか寝間着の収まりが悪いなとごそごそしていたら、自分の寝間着が大きいことに気づき、少ししてからそうではなくて自分が小さくなってしまったと気付いた。
慌てた。
慌てないはずがない。
とても慌てた。
しかし夢か現かと戸惑っているうちにいつまでも起きて来ないことを不審に思った腹心がやって来て、今に至る。
「……儂が殿をこんまい頃から知っとうて良かったですな」
「ああ、まあそうだな」
体に似合わない寝間着に包まれ顔を真っ青にしていた俺を見てひとしきり笑ったあと、長右衛門は急に顔を引き締めた。
「そんで、どうなさるおつもりで」
「どう、とは?」
「徳川殿は朝餉もとうに終わっとりますよ」
しまった、と思わず立ち上がった。ここは自分の屋敷ではない、徳川殿の屋敷だ。辞するにしても徳川殿に会わないことには話にならない。昨晩立て込んだ話をして、少しばかり夜のお相手もしてやって部屋に辞したのは丑三つ時だったろうか。その時は体に何の変化もなかった気がする。
「あいつが犯人じゃあねえのかよ」
そう疑ってかかったが、いやいや人の心を見透かせるといっても身体を若返らせることができるわけがない。そんな能力があるなら、まず自分に行使するだろうし。
「どうしましょうか」
尋ねて来る口ぶりは不安そうだが、顔を見れば笑いを堪えるのに必死な様子が窺える。しばしの逡巡のあと出向くから手助けしろと言い付けた。
なんとか着物の裾をずり上げて長右衛門の影にこそこそ隠れつつ家康殿の元までたどり着いてみれば、その人は驚きもそこそこに縮んだ身体をいじりにかかった。頭をぐりぐり撫で、すっかり細くなった腕を掴み、腰を持ち上げ、一つするごとにほうほうとたいそう悦に入った声を上げる。
「…………家康殿の仕業じゃあ無いんですかね」
試しに尋ねてみれば、まさか、と目を丸くされた。
「そなたはこれから必要な人材じゃ。それを使えぬようになどするものか」
「縮むのが一時的で、元に戻る方法があるなら?」
「それは試してみるやもしれんな」
驚くほど自然に舌打ちをお見舞いしてしまったが、心労によるものと思って見逃してほしい。
「しかし、戻るものかのう」
「俺が聞きたいですよ!」
思わず声を荒げると、好々爺の面持ちは消えて一気にしょげやがった。くそっ、演技だ。分かってる。これは演技だ。
「……申し訳ありません」
なのに何で俺が罪悪感を感じなくちゃいけないんだ!
「それで、家康殿に御知恵を拝借したいのですが」
「知恵と言われてもな。わしにも検討が付かんよ。何せ、珍しいことにはしゃぐしかできぬ爺なのでな」
ああ、根に持ってやがる。めんどくせぇ。